2018年8月9日木曜日

完新世が3つにわれたよ

全然知らない間に完新世が3つにわれていました.GTS 2012 は読み込んでいたつもりだったけれど,全然,そういう議論に気付いていなかった……,と思ったら,公的には Consice  GTS 2016 から始まった議論だったみたい.今回の GTS Chart の根拠論文にまだ目を通せていないけれど,基本的には Consise GTS 2016 の議論が踏襲されて,それぞれ,GSSPs が設定された模様.

Northgrippian の criteria としては氷床コアに認められる約8200年前の寒冷化イベントのスパイクが,Meghalayan の criteria としては,インドの洞窟堆積物(鍾乳石?)に記録された約4200年前の赤道域の乾燥化イベントが認められた模様.第四紀にも考古学にもあんまり詳しくないのだけれど,4200年前の乾燥イベントは,いわゆる四大文明のうち,ナイル,インダス,メソポタミアに大打撃をもたらしたらしい(いわば,環境イベントによる絶滅事件という,古式ゆかしい年代区分基準でもある,ということ?).

はじめに聞いたときに,まぁ,大体,ヒプシサーマルの前と後で3分割って感じ?と思っていたので,そんなにずれてはいなかった模様.大体,このくらいの近い時代になると,地域差が大きすぎて global correlation に意味を感じなくなるね.たぶん,日本の沖積層研究においては,この3区分より,縄文海進のほうが大事.

しかし,Northgrippian っていう名前も,なんだかなぁ……(※NorthGRIP:2000年頃に実施された超有名な氷床コア研究計画の名前).同じ氷床コアを使って,Holocene の基底,すなわち,今回でいう Greenlandian の基底も定義されているので,Greenland の名称がすでに時代名に使われているせいだと思うけれど,あんまりにもあんまりじゃね?掘った辺りには地域名とかなかったのかな?

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