2018年11月3日土曜日

教育に関してよくみる言説

特定の学術分野に関して,一般人がトンチンカンな反応をしたりするのを見た際,「◯◯について学校(特に義務教育)できちんと教えるべきだ!」と鼻息を荒くしている人をよくみる.もちろん,社会で共通認識として通用するべき常識的な教養の範囲(=義務教育が担保すべきレベル)は,高く広い方がいいのは当然なんだけれど,指導内容が無限に増やせるわけではないので,そりゃ,限界があるだろーよ,と思う.

そもそも,自称:ふつーの大人の大部分は,義務教育できちんと学習していることでも,ろくに覚えていないので,その「◯◯」についてしっかり義務教育(〜中等教育)に取り込んだとしても,基本的には現状と大して変わらないだろうと断言できる(一般向けの教養系クイズ番組の問題の大部分は義務養育レベルだけれど,それに悩んだりして楽しむ視聴者が大部分なわけで).

さらにいうと,その「◯◯」が義務教育〜中等教育の範囲内で,普通に教えられている内容であることが大半だったりする(ちなみに,高校進学率(=中等教育修了者)は 1990 年代以降,95 % 以上だそうな).それでも,覚えていない人がいて,そういう人がトンチンカンなことをいうというのが現実なのだ.

人間が総じて物忘れの激しいバカであるという巨大な事実の前では,諦観しかない(ので,私は熱くなれない).

まぁ,その程度に,人類みんなバカと思って暮らしている方が平和で,教育とかについても,より建設的な議論ができるんじゃないかと思うんだけれど,どうですかね?

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