2015年5月17日日曜日

説明責任

最近,大学教官的な層から「(研究費を使うにあたって)なんでこんな下らないこと説明しなきゃいけないんだ!」というつぶやきが聞こえることがある.昔は,自分も(別に大学教官じゃないけれど)そう思う側だったけれど,如何に非常識なことかが,最近,わかるようになってきた.

誰がどう見ても納得がいく使用意図が説明されていることが決済の基本なのであって,その辺をゆるゆるなぁなぁで使えていた昔の状況が異常なのだ.決して,最近,不祥事が多くなってきたから(普通より)厳しくなったんでは,全くない.むしろ,いままで厳重な保護がなされていた象牙の塔に,ようやく,常識が入り込んできたというだけなのだ.

例えば,「学会で出張に行くよ」は,説明ではない.こういう場合は,「この科研費を利用してこのような成果が出たので,それを発表するとともに,学識者と議論をし,科研費研究をさらに前進させるために学会に行く.また,その学会の場で同分野の研究者の研究の展開を情報収集し,自分の研究活動の糧にする.以上の目的で,学会参加費を請求する.また,学会は⚪︎月×日の朝から始まり,最終日には帰ってこられないので,学会前日と最終日の翌日に移動日を設定して⚪︎泊×日分の宿泊費と旅費を請求する」と(最低限)書いて,初めて,説明責任になるのだ.こういう部分を蔑ろにしていたりすることが昨今の様々な問題を生んでいるのだから,このぐらい(普通の社会ではみんなやっているんだから)文句を言わずにやりやがれ,と思う,公務員的な立ち位置の研究者の愚痴なのでした.うちなんて,学会発表くらいで(以下は,検閲削除されました).

0 件のコメント:

コメントを投稿